Rita

演劇プロデュースユニット
ジアス20周年記念公演
劇的といふことvol.19
「リタの教育」
2016年8月10日(水)-11日(木)
於:山梨県立文学館講堂
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Duel20年目の師弟対決!
帯金ゆかり×砂澤雄一

「高校演劇経験者が、社会に出た後も演劇ができる場を!」

そんな砂澤雄一(現・上野原高校演劇部顧問)の呼びかけで結成された、演劇プロデュースユニット「ジアス」も今年で結成20周年。節目となる記念公演は、砂澤の甲府西高校演劇部時代の教え子であり、現在も東京の小劇場界・テレビ・映画で活躍する帯金ゆかりをヒロインに迎えた二人芝居です。

師弟対決に選んだ演目は、イギリスでロングラン上演されたウィリー・ラッセルの名作「リタの教育」教養のない女リタと、詩人になりそこなった酒浸りの大学教授フランクの、ほろ苦くてどこかおかしな物語。日本でも多くの劇団に上演されてきた傑作中の傑作ですが、山梨で上演されるのは初となります。

「演劇部顧問教師×元教え子の女優」による因縁の舞台対決にご期待ください!

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Story物語

無学で無教養な美容師リタは、「頭が良くなりたい!」とオープンカレッジの大学へ通い始める。そこで出会った文学教授のフランクは、詩人になり損ねた過去から世を拗ね、酒浸りの毎日だった。授業をしようとしないフランクに、奇妙だが真っ直ぐな「学問」への熱意をぶつけるリタ。次第に文学への情熱を取り戻していくフランクだったが、リタの無邪気で自由な魅力が、「教育」によって失われてしまうのではないかと恐れるようになり…。

1980年代、階層社会のイギリスで、向上心を持った女性が成長していく物語は、『マイフェアレディー』を彷彿とさせます。しかし、必ずしもそれが「幸せ」に繋がるとは限りません。その意味で、「結婚」が女性にとって「必須事項」でなくなった、現代日本ににも通じるテーマを内包した作品とも言えるでしょう。

「天真爛漫なリタ VS 飲んだくれの大学教授フランク」不思議な会話が紡ぎだす、ラブ未満・アカデミック・コメディをぜひご覧ください。

Cast 出演者

帯金ゆかり

女優

おびかねゆかり○甲府西高校出身。高校演劇部時代に受けた砂澤の指導がきっかけで女優を志し上京。早稲田大学演劇研究会、劇団北京蝶々を経てフリーに。現在、東京の小劇場舞台を中心に、テレビや映画等多方面で活躍中。フェティッシュな魅力と、突飛で奇抜なキャラクターで人気を博している。1日1回腹を抱えて笑うのがモットー。

砂澤雄一

俳優、高校教師、作家、演出家

いさざわゆういち○現役の高校教師として、上野原高校で演劇部の指導にあたっている。その傍ら、「高校演劇経験者が、社会に出た後も演劇ができる場を!」として旗揚げした、演劇プロデュース・ユニット「ジアス」を主宰。俳優、作演出をつとめている。県内でもっとも若い劇団だったジアスも、気がつけば20年。今ではベテランの仲間に数えられるようになった。

Outline公演詳細

■公演フライヤー

■タイムテーブル

2016年8月(2日間2ステージ)
10日(水) 19:00
11日(木) 15:00
※開場は開演の30分前
※受付は開演の45分前

■チケット

一般:1500円
学生:800円※要学生証掲示
高校生以下:無料※要学生証掲示

■会場

山梨県立文学館 講堂
〒400-0065 山梨県甲府市貢川1-5-35
※下に、地図と交通案内を記載しております

■スタッフ

作:ウィリー・ラッセル
訳:吉岩正晴・芦沢ミドリ
演出:はやおとうじ
ドラマツルグ:イトウシンタロウ
音楽:荻原恵里子
宣伝美術/WEB:NICE STALKER
製作協力:株式会社メディアライブ
主催・企画製作:演劇プロデュースユニット・ジアス

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supporter後援

山梨県高等学校文化連盟演劇専門部
朝日新聞甲府総局
株式会社日本ネットワークサービス
テレビ山梨
FM甲府
FM富士
毎日新聞甲府支局
山梨日日新聞
山梨放送
山梨新報
読売新聞甲府支部
※順不同(50音順)

Access会場案内

■周辺地図

■甲府駅からのアクセス

甲府駅バスターミナル(南口)6番乗り場から発車するすべてのバスで 約15分。
「県立美術館」下車。(料金:片道280円)
※甲府駅からのバスの時刻表は<山梨交通HP>よりお調べいただけます。
タクシーで約15分。(料金1,700円程度)

■甲府駅までの電車

■甲府駅までの高速バス

※甲府駅までの所要時間は道路状況により異なります。

○東京方面から
新宿高速バスターミナルより 新宿~甲府駅 に乗車。(甲府駅まで約2時間10分)

○名古屋方面から
名古屋より 名古屋~甲府・竜王線 に乗車。(甲府駅まで約4時間)

○大阪方面から
大阪(あべの橋)より 京都・大阪~甲府・甲府線 に乗車。(甲府駅まで約8時間40分)
※ 高速バス情報のは山梨交通HPよりお調べいただけます。

■甲府駅まで自家用車で来る場合

中央自動車道甲府昭和インターチェンジより約10分
料金所を昇仙峡・湯村方面へ出て、200m先を左折、徳行立体南交差点を左折、 アルプス通りを約2km直進、貢川交番前交差点を左折、国道52号を約1km左側。

高速道路をご利用の場合、「ドライブコンパス」の出発ICに最寄りのIC名を、到着ICには‘甲府昭和’と入力いただき検索すると、距離・所要時間・高速料金が表示されます。

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Interview対談 -帯金ゆかりの教育?-

20周年を迎えた演劇プロデュースユニット・ジアス。その成り立ち、結成から、今回「リタの教育」を演目に選んだ理由。そして、かつて実際の高校教師と女子高生だった2人が、何故、再び「先生」と「生徒」を演じることになったのか。本公演ダブル主演となる、帯金ゆかりと砂澤雄一の2人に、たっぷりと語ってもらいました!



―砂澤先生が、演劇・劇団を始めたきっかけは何なんですか?


砂澤
元々は、私が北海道出身で、札幌で高校演劇をずっとやってて。山梨に出て、大学でまた演劇をやって。その後、教師になったんです。
帯金
で、演劇部の顧問をやりはじめるんですね?
砂澤
いや、若い頃はずーっと運動部の顧問をやってて。陸上部とか。若いと任されるんだよ、運動部。
帯金
演劇部はやらせてもらえなかったと!
砂澤
身延高校にいた時、最初ずっと陸上部の顧問をやってたんですけど。三年生の担任になった時、運動部は大変だろうから、ずっと活動してない演劇部に、顧問として名前だけつけといてあげるって言われて。私が学生時代に演劇やってたことも、知らないで言って来たみたいで。
帯金
名前だけ…
砂澤
それで、その年、一年目で関東大会まで勝ち上がりました。
帯金
えっ!?いきなり?すごくないですか?
砂澤
すごいです。もう、なんでそんなに頑張っちゃうのってくらい、頑張っちゃって…(笑)
帯金
一年目で、がんばりすぎでしょう!
砂澤
その後、身延(高校)から西高(甲府西高)へ移った後に、身延の子たちが「卒業しても演劇をやりたいな」って言って。じゃあ「やる場所」があった方がいいよねってことで、作った劇団がジアスです。
帯金
なるほどー。その劇団が今年でとうとう20周年ってわけですね!
―記念すべき20周年公演の相手役に、帯金ゆかりを選んだのはなぜでしょうか?


帯金
ほんとですよっ!なんでですか?
砂澤
うーん、20周年だし、ちゃんとした女優さんにお願いしようと思って。きちんとしたクオリティでこの芝居ができる女優さんが、私にとって帯金さんしかいなかったんです。
帯金
ありがとうございます!
砂澤
帯金さんはね、こう見えて内面が弱くて。普段からすごく演技する人で(笑)その見かけと内面のギャップが魅力的な人だなと。
帯金
そんなこと思ってたんすかー?
砂澤
思ってた思ってた。
帯金
恥ずかしい。
砂澤
たとえば、(高校時代に)ハックルベリーやったでしょ?あれでやったお芝居とかは、あなたにとっては、全力でもなんでもなくて。
帯金
元気な?
砂澤
そう。でもあなたの本質は、(高校時代に)「アフリカのイヴ」でやってもらった、水没するタイタニック号の中のモノローグみたいなものなんじゃないかと。
帯金
ああー
砂澤
だから、こういう「リタの教育」のようなストレートプレイは、今やっといて損はないんじゃないかなと。
帯金
いやあ、そのとおりですね。わたし、見事にもう逃げてきたんで、こういうのから。
砂澤
そうでしょ。
帯金
もう嫌で嫌で(笑)
砂澤
でも、やってみたら、これは必ず君にはためになるんじゃないかな。
帯金
そうですね。
―帯金さんにとって、高校生当時、砂澤先生はどんな存在だったんですか?


帯金
先生。
砂澤
いや、そういう事を聞かれてるんじゃないでしょう(笑)
帯金
うーん、なんかねー、「初めて出会った大人」って感じがしたよね。なんか、大人の、良いんだか悪いんだかわからない部分を初めて見て。
砂澤
ほお
帯金
そう。わたしそれまでフタバ(甲斐市立双葉中学校)でバスケとかしかしてなくて、馬鹿みたいな感じだったんだけど。高校生になって、先生に会って、いきなり「俺はお前らを生徒と思ってない」「俺は先生じゃない」とか言われて!
砂澤
ははは(笑)
帯金
「俺は役者だ!」「お前らも一人の役者としか見ていない」とか言われて。「マジかっ!?」って思って(笑)
砂澤
演劇をする時は、プロでもアマチュアでも関係なく、たとえば、役者をやってる人がたまたま高校生の年齢だったというだけなわけで。だから「高校生」である前に、演劇をする「人間」であれって、いうようなことを言ったんだと思うんだよね。
帯金
そうそう。中庭で言ってた、それ!
砂澤
中庭?
帯金
中庭中庭!学校の。中庭があってさ。
砂澤
中庭で言ってたのか…
帯金
なんか、それがすっごい…もう、他の先生とか大人と、言ってることやってること全然違う!異端児なんだろうな、みたいなことをやってて。
砂澤
そうですか
帯金
だからね、この人は、大人の原点ていうか。わたしが「いつか戦わなきゃいけない相手」ってのは、ずっとあって。
砂澤
自分も、いつか帯金と芝居するかもってのは思ってた。
帯金
え、ほんとですか!?
砂澤
うん。「帯金ゆかり」って人とは、何かの結論を出さないと、決着をつけないとってのはあった。
帯金
ほひー!
砂澤
みんなね、卒業して、大学で演劇をやってってのはいいんだけど。その後、演劇を職業にして生業にしてってのは、俺は反対だったのね。
帯金
反対?
砂澤
うん。食べられないし。…って思ってたんだけど、あなたに対しては違ったんだよね。
帯金
そうなんだ!
砂澤
それって何故なのかなって…俺自身が同じ板に乗ったらわかるのかなって、思って。今回呼んだというのもある。
帯金
なるほど…。
―今回、演目に「リタの教育」を選んだのは何故ですか?


砂澤
今ってもう、女性が必ず結婚して子供を生まないといけないって時代ではないじゃないですか。
帯金
ですね。
砂澤
だけどこの戯曲の1970年代イギリスは、女性に対してそういう、古い保守的な考えの社会で。リタって言う女性は「自分」を探したいって言って大学へくる。「自分探し」なんて、今はもう手垢のついた題材だけど、この時代の女性にはすごく新鮮だった。
帯金
うんうん。
砂澤
そのリタが教育を受けることで、必ずしも幸せをつかむわけではないってところが、すごくリアルで良いなと。変なフェミニスト演劇みたいに、安直なハッピーエンドにならない。
帯金
ならないですね!
砂澤
今の日本では、女性に対する認識が成熟して、生涯独身でもいいなという人もいるし、子供ができなくてもいい。いろんな立場の人がいてオッケーになってきた。そういう時代だからこそ、過去の物語なんだけども、リタって言う女性の生き方というか、生き様は、やってみる価値があるんじゃないかなと。
―教養の無い「リタ」役を実際の教え子だった帯金さんに、「フランク先生」役を実際に先生だった砂澤先生がやるというのは、面白い試みだと思います。


帯金
たしかに!わたし教養ないから!
砂澤
いやいやいや!(笑)
帯金
逆にこの戯曲の中の先生(フランク教授)って、すごくダメな人になっていくじゃないですか。これも、先生とかぶる部分あるんですか?
砂澤
すごくありますね。年とともに、こうなっていくというか。自分が許せないんですね、たぶん。自分に才能があると思っていたのに、それに向き合って磨いていくこともなく、自堕落になってしまったという。
帯金
へえー。
砂澤
だから、フランクにはすごく感情移入できたかもしれない。ようするに彼は、大学の先生じゃなくて、詩人になりたかった。詩人として名を残したかった、でもそれが叶わなくて、堕落して馬鹿な学生に講義をしている自分が許せなかった。
帯金
先生も「演劇」を職業にしたいとか思ってたんですか?
砂澤
クリエイティブな職業に付きたいとは思ってましたね、若い頃は。ずっと小説を書いてて、「海燕」っていう雑誌があったんですけど、そこの新人賞の二次選考まで行ったんですよ。
帯金
すごいじゃないですか。
砂澤
第十回くらいの時かな。発表を楽しみにしてたんですよ。「俺の名前が次は雑誌に大きく載るんだ!」って。で、読んでみたら、なんのことはない、俺の名前はなかったんですよ。その時、賞を取ってたのが吉本ばななって人だったんですね。「キッチン」ていう話で。
帯金
ああー!ばなな!
砂澤
それを読んで。俺はもう無理だって思って。教師をやってるうちに、そのうち優れた才能に出会うこともあるんじゃないかって思ってたら…
帯金
帯金さんていう、優れた才能に出会った!
砂澤
うーん…(笑)でもね、フランクは別にリタを「教養ある素敵な女性」にしようなんて、思ってたわけじゃなかった、今持ってるその「良さ」を失わないでくれって思ってたんだよ。
帯金
リタが急に成長した時、悲しそうにしてるもんね
砂澤
そうだね。
帯金
この芝居が終わったら、砂澤先生もフランク先生みたいに悲しくなっちゃうんじゃないですか?
砂澤
いやあ、うーん。ていうか、この先生はたぶん、ほのかにリタの事が好きなんですよね―。
帯金
でも最後、リタは先生についていかないんだよねー!
砂澤
ねー。切ないよね。
帯金
演劇終わったら、帯金さんも東京帰っちゃうわけですしねー。
砂澤
切ないね―(笑)
帯金
アハハハ!(笑)
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WSワークショップ

●山梨県内の高校演劇部をまわるワークショップ・キャラバン

公演の付帯企画として「未来の演劇人」のために少しでも役に立つ活動をさせてもらいたいという思いのもと、各校をまわり演劇ワークショップを開催しました。

「リタの教育」の主演を務める帯金ゆかりと、演出補助/ドラマツルグを担当する劇作家のイトウシンタロウをファシリテーターとて、2016年7月14日~29日の期間、計7校へ2~3時間程度の出張ワークショプを完全無料で行いました。

内容は、俳優として舞台にあがるために必要な身体的・精神的教養を「体感」するためのゲームやエチュードレッスン等です。上演する作品のジャンルに関わらず、演技者に必要な、基本的な考え方を知ることができる場となっています。

WSメニューの中には、「リタの教育」の上演台本の一部を使って行うものがあり、高校生たちが実際にそれらを読んで、実際のリタ役の帯金と共演で演技をする場面もあります。高校生以下の方は、公演自体も無料で観ていただける企画なので、自分たちが演じたシーンや役がどのような舞台として上演されるのかを、劇場で観ることができます。

(上野原高校、甲府西高校、甲府昭和高校、甲府第一高校、甲陵高校、北杜高校、塩山高校の演劇部にて開催しました)

※↓ワークショップの様子です

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リリース資料

公演「リタの教育」について、ご紹介する資料、写真、および団体プロフィール等です。

資料ダウンロード(zip形式/約12MB)

※リリース資料内の文章内容、情報および写真等は、WEB・紙面を問わず、本公演および本公演に関連付けて団体・出演者を紹介する目的であれば、各媒体でご自由にお使いいただいて構いません。

※リリース資料内のテキスト、写真、図表、イラストなどの著作権・肖像権等は、作成者・撮影者・モデル本人に帰属しますので、本公演に関する各媒体での紹介以外の利用は認めておりません。二次利用等は、固くお断りいたします。

※お手数でなければ、事後でかまいませんので、掲載時ご一報いただけますと、大変幸いです。こちらの団体の公式サイトで、是非紹介させていただきます。

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